F1・愛の説教部屋2020

異例ばかりの2020年F1シーズン。
F1ドラマの登場人物の中で個人的に気になっていた方たちに、port Fミヤケより愛のある言葉を贈りたいと思います。

定量的な事実と、ほんの少しの(ミヤケの)想像をミックスして…書いておりますので、温かい目でお目通ししくださいませ。

バルテリ・ボッタスさん

2020 Belgian Grand Prix, Friday – LAT Images

かろうじてドライバーズランキング2位キープ、お疲れ様でした。

あなたが速く、強いドライバーであることは否定しませんが、こんなにルイス・ハミルトンさんに差をつけられてはいけません。

しかもサクヒールGPには代走ジョージ・ラッセルにもリードされ、あわや勝利を奪われそうな展開になったことも驚きました。

2013~2016年のF1総集編をYouTubeで見てみてください。
当時のハミルトンさんは速さこそあれ、これほどの精神的余裕はなかったし、ミスも多かったことが分かります。
その時のチームメイト、ニコ・ロズベルグさんの速さと振る舞いがハミルトンさんを追い詰めていたはずです。

2021年は、多少何かを犠牲にしても、あなたのドライブでハミルトンさんを苦しめてチャンピオンシップを活性化してください。
レッドブルさんやフェラーリさんがなかなか浮上できない現在、それがあなたに課せられた仕事であり、F1界全体が求めていることなのではないかと思います。

スクーデリア・フェラーリさん

Ferrari Media.

本当に大変なシーズンでしたね。シーズン後半はよく持ち直したと思います。
でも今年いっぱいでチームを離れるセバスチャン・ベッテルさんはあなたと一緒に、偉大なる先輩ミハエル・シューマッハの黄金時代を再現したくて移籍してきたんだと思うんです(たぶん)。

きっとフェルナンド・アロンソさんも同じことをしたかったはず。
キミ・ライコネンさんを含めれば、過去10年であなたはチャンピオンを3人擁してもタイトルが手に入りませんでした。

どうしたもんでしょう…。

どんな手を使っても速いクルマを作る、これが2021年に向けたあなたの最初の仕事です、忘れないでください。
2017~2019年のクルマづくりでは、本当にいい仕事をしていたんです。それを思い出してください。

ベッテルさんはもうしょうがないとしても、なによりシャルルくん、サインツくんの将来を潰してはいけませんよ。

エステバン・オコンくん

Esteban Ocon (FRA) Renault F1 Team on the grid. Abu Dhabi Grand Prix, Sunday 13th December 2020. Yas Marina Circuit, Abu Dhabi, UAE.

2年ぶりのF1復帰、おつかれさまでした。
チームメイトであるダニエル・リカルドさんを相手にどこまでやれるか、ずっと見守っていました。

直近3年間の予選順位の勝敗は….
2017年 対セルジオ・ペレスさん: 7勝13敗(フォース・インディア)
2018年 対セルジオ・ペレスさん: 16勝5敗(フォース・インディア)
2020年 対ダニエル・リカルド: 2勝15敗(ルノー)

レッドブルにも移籍できたペレスさんに予選で圧勝していたのに、今年は苦労してしまいましたね。

ルノーのクルマの性能不足もあるでしょうし、もしかしたらフォース・インディアとは違いタイヤの使い方で手取り足取り教えてくれる人(元BS松崎エンジニア)がいないとか、いろんな要因があると思いますが、それはリカルドさんも同じですからね。

しかも2021年からはもっともっとイヤなドライバー、フェルナンド・アロンソ先輩が直接のライバルですよ。

冬のテストから一生懸命チームにフィードバックすることでチームを「自分のモノ」にしてください。チームの雰囲気も戦績もアロンソさんに圧倒されないように!

与えられたクルマをなんとなく乗りこなしていては駄目ですよ。

ルノーF1チーム 代表シリル・アビテブールさん

https://twitter.com/ausgrandprix/status/1294166869213974530

2019年に続きランキング5位となってしまいましたが、獲得ポイントはほぼ倍増(91点→181点)したことはとても評価できます。お疲れさまでした。

シーズン序盤にはピンクメルセデス騒動を巡ってレーシングポイント(RP)さんと戦いました。結果としてRPさんは15点を失い、見事ランキング3位から4位へ転落。賞金8~9億円くらいを失っているのでしょう。

それでもルノーのポイントはRPに届きませんでした。
さらに言うならRPのオーナー、ローレンス・ストロールさんにしてみれば9億円なんて大した額ではないはず。

カスタマーチームがいないルノーにとってはコピーマシンに釘を刺すことは大事かもしれませんが、もっと大事なことを考えて欲しかったです。

その一つがリカルドさんの説得、もしくは後任選びじゃないでしょうか?

2021年に戻ってくるアロンソさん(39歳)はまだまだ速いドライバーですが、キャリア晩年であることには変わりないでしょう。長くても向こう2-3年しか走ってくれないと思います。

うまくいけば5-6年は共に戦ってくれそうだったリカルドさん(31歳)を失ったダメージは大きいと思います。

2016年からのワークス復帰後4年でチャンピオン争いに絡むと本社経営層に宣言した手前、すぐに勝てるスキルがあるドライバー選びに焦ったように見えます。

来年はアロンソさんを勝たせるのもいいですが、オコンくんを大事にしつつ、チョウ・グアンユーくんら才能ある若手が他チームに逃げないようにしてくださいね。

ニコ・ヒュルケンベルグさん

https://twitter.com/HulkHulkenberg/status/1290021091780378624

3回にもわたる代理出走お疲れ様でした。
慣れないクルマに乗せられてしっかりとポイントを稼げるあなたの勝負強さに感服しました。きっと今後もカテゴリー問わずレースチームからは引く手あまたでしょう。

しかしイギリスGPのレース直前にクルマのトラブルが起こった時「これが僕らしいのかもしれない」と発言したそうですね。

サムライのような謙虚さに見えますが、そんなことではこの世界は戦えませんよ!

もう一度F1シートにガッついてください。
SNSでどんなことを言われようとも、あなたらしさはあなた自身が作り上げてください!

ホンダさん

https://twitter.com/HondaRacingF1/status/1338067082802585601?s=20

撤退の発表、本当に残念でなりません。

ただ、2020年はパワーユニットの信頼性が上がり、どのメーカーよりも壊れなかったことが何より評価できると思います。馬力も他メーカーと肩を並べるほどになったようですし。

復帰した2015年当時は、遅い、壊れる…を見せつけられていましたから、今では隔世の感があります。

惜しくもホンダさんとは、あと1年でお別れとなってしまいます。

これまでホンダさんが登り調子でF1を去ったことがなかったと記憶していますので、ホンダ社内でも「このままやめちゃっていいの?」という声が生まれるくらい、2021年シーズンを席巻してほしいと期待しています。

終わりに

F1ファンの皆様へ、お気分を悪くされたら申し訳ありません。
F1サーカスの住人は、みな愛すべき存在。

ここに書いたとおりになるようなことを全て望んでいるわけではなく、来年もまた無事に安全にコース内外でドラマを描いてくれることを楽しみにしながら、2021年シーズン開幕を待ちたいと思います。

それでは、皆様よい新年をお迎えくださいませ!

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